投資家にとってのバイブル、『会社四季報』。
だが、四季報には弱点がある。情報は3ヶ月に1度しか更新されず、内容は万人に向けた一般的なものだ。
もし、お前が注目している銘柄だけの、最新情報に基づいた、お前のトレードスタイルに特化した「専用の四季報」が手に入るとしたらどうだ?
それを可能にするのが、GeminiとGoogleドキュメントの連携だ。
多くの人間はGeminiをただのチャット相手だと思っている。
質問して、回答を見て、満足してブラウザを閉じる。

「その思考停止が、お前が養分である理由だ。一瞬の対話を『資産』として残せと言っている。読み捨てにするならGeminiを使う意味はない。」
今回は、Geminiの分析結果をワンクリックで「自分だけの四季報」に変え、勝てる投資家のデータベースを構築する方法を叩き込む。
1. 「コピペ」をやめろ。「構造」を残せ
多くの人間は、AIの回答をメモ帳にコピペしようとする。
断言するが、それは時間の無駄だ。
私がGoogleドキュメントへの直接エクスポートを推奨する理由は、四季報のような「見やすいレイアウト」を維持するためだ。



「投資分析に必要なのは『比較』だ。PER、PBR、信用倍率…これらがズレたテキストデータになんの価値がある? テーブル(表)形式のまま保存することに意味があるんだ。
Googleドキュメント連携のメリット:
- Markdownの表組みが崩れない: 決算数字や指標を綺麗なテーブル形式で保存できる。
- 検索性が高い: Googleドライブ内で「7201」などと検索すれば、過去の分析が一発で出てくる。
- データとして再利用可能: ここが重要だ。将来的にPythonなどでドキュメントを読み込み、自動でスクリーニングリストを作ることも可能になる。
AIに対して「この株どう?」などと友人に話しかけるようなプロンプトを投げるな。
「四季報の編集者」になったつもりで、フォーマットを指定して命令しろ。
私は銘柄分析の際、必ず以下の形式で出力させている。
【プロンプト例:対象 7201 日産自動車】
「日産自動車(7201)について分析し、以下の項目をテーブル形式で出力せよ。
項目 データ/内容 評価 基本指標 株価, PER, PBR, 配当利回り 需給状況 信用倍率, 機関空売り動向 好材料 直近の決算サプライズ, カタリスト リスク 有利子負債, 為替感応度, 下値目処 テーブル出力後、AI惣菜としての冷徹な投資判断(買い/様子見/売り)をロジック付きで簡潔に記述せよ。」
この出力結果の下に表示される「Googleドキュメントにエクスポート」のアイコン。
これをクリックするだけだ。



たった1秒のこの動作だ。これを習慣化するだけで、お前のGoogleドライブには『お前のためだけの四季報』が蓄積されていく。
3. 平日は「記者」、週末は「編集長」になれ
人間の脳は、相場が開いている間(ザラ場)は正常に機能しない。
値動きというノイズに感情が支配されるからだ。だからこそ、役割を分けろ。
- 平日(記者モード):思考を停止し、気になった銘柄をGeminiに分析させ、即座にドキュメントへ放り込む。ここでは判断を下さない。ひたすら「取材(データ収集)」に徹しろ。
- 週末(編集長モード):マーケットが閉じた後、溜まったドキュメントを開く。そこには、平日の熱狂から切り離された客観的なデータだけが残っている。



平日の熱狂した頭で正しい判断ができると思っているのか? 週末の冷静な頭で、過去のデータを『査定』する時間が不可欠だ。
「なぜこの銘柄が良いと思ったのか?」
「AIが指摘したリスク要因を、自分は見落としていないか?」
保存されたドキュメントを見返すことで、お前は自分の思考の「バグ」に気づくことができる。
結論:面倒くさがるな、仕組みを作れ
投資で100万を1000万にするプロセスにおいて、魔法など存在しない。
あるのは、確率を高めるための地味で徹底的な「準備」だけだ。
Geminiという最強のアナリストを雇っておきながら、そのレポートをゴミ箱に捨てているのが今の現状だ。
今すぐGeminiを開き、分析結果をドキュメント化しろ。
自分だけの最強の四季報を作れ。それができないなら、相場という戦場から去ることだ。



いずれこうして溜まったドキュメントデータを、Pythonを使って自動で『お宝銘柄リスト』に変換する上級テクニックについて解説する。見逃したくないならXをフォローしておけ。


